大家さんの記帳で間違えやすい7つのポイント|ローン元金・敷金・管理料・12月家賃
アパートやマンション、駐車場を貸している個人の大家さんは、毎年、家賃収入を「不動産所得」として確定申告します。賃貸管理の現場でオーナー様と接してきた経験から、記帳でつまずきやすいポイントを7つにまとめました。
- ローン返済の「元金」は経費にならない
- 敷金・保証金は収入ではない(返さない分は除く)
- 管理料が引かれた送金額で記帳しない
- 12月と1月の家賃は「いつの分か」を確認
- 礼金・更新料も収入になる
- 積立型の保険は、積立部分が経費にならない
- 自宅と共用の費用は、自宅部分を経費にしない
1. ローン返済の「元金」は経費にならない
毎月のローン返済額のうち、経費になるのは利息の部分だけです。元金の返済は借りたお金を返しているだけなので、経費にはなりません(建物の取得費は、減価償却費として別に経費にしていきます)。
通帳には返済額の合計しか載らないことが多いため、金融機関の返済予定表で、各月の元金と利息を確認して分けて記帳します。
2. 敷金・保証金は収入ではない
入居時に預かる敷金や保証金は、退去時に返す前提のお金なので収入にはなりません。「預り金」として記帳します。ただし、敷引きなど返さないことが契約で決まっている部分は、その時点で収入になります。
3. 管理料が引かれた送金額で記帳しない
管理会社に任せている場合、家賃から管理料や振込手数料が差し引かれて送金されることがよくあります。この場合、家賃の総額を収入、管理料を経費として分けて記帳するのが基本です。管理会社から届く送金明細書に内訳が載っているので、捨てずに保管しておきましょう。
4. 12月と1月の家賃は「いつの分か」を確認
家賃収入は、原則として契約で決められた支払日の年の収入になります。実際に入金された日ではありません。家賃は前月末に翌月分を受け取ることが多いため、12月に入金された「翌年1月分」の家賃や、1月にずれ込んだ「12月分」の家賃は、どの年の収入にするかを契約内容と照らして確認しましょう。
5. 礼金・更新料も収入になる
家賃だけでなく、礼金、更新料、返さない権利金、駐車料なども不動産所得の収入です。入金額が大きいので、漏れると影響が大きくなります。
6. 積立型の保険は、積立部分が経費にならない
建物の火災保険や地震保険の保険料は経費になります。ただし、満期返戻金がある積立型の保険では、積立部分は経費になりません。保険証券や保険会社の案内で内訳を確認しましょう。
7. 自宅と共用の費用は、自宅部分を経費にしない
自宅の一部を貸している場合や、同じ建物に住んでいる場合、固定資産税や修繕費、保険料のうち自宅部分は経費にできません。床面積などの合理的な基準で、賃貸部分だけを経費にします。
消費税の区分にも注意
会計ソフトに記帳するときは、消費税の区分も選びます。一般的に、住宅の家賃・共益費・礼金・更新料は非課税、店舗・事務所の家賃や、区画・設備のある月極駐車場の賃料は課税として扱われます。判断に迷う場合は、税務署の相談窓口などで確認してください。
会計ソフトでは「不動産所得用」の科目を使う
freeeやマネーフォワード クラウドなどの会計ソフトでは、事業所得と不動産所得で勘定科目が分かれています。たとえばマネーフォワードでは末尾に「(不動産)」、freeeでは先頭に「[不]」が付いた科目を使うと案内されています。取り込むときに選び間違えないよう注意しましょう。
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